読書生活 

本もときどき読みます

読書家に見られたいけど本は読みたくない、そういう人はこう言え!読書家風の振る舞い方

 「ねえ、トマス・ピンチョン読んだことある?」

  と聞かれたら、なんと答えますか?

 トマス・ピンチョン?ピンチョン?知らん、全く知らん。でも、この場面でそう言えない、こんなとき、何と言えばいいか。

読書家風の振る舞いを身につける

  『BRUTUS』特別編集「読書入門」で、漫画家の施川ユウキさんが教えてくれました。施川さんは漫画家です。「読書家に見られたいけど本は読みたくない、グータラ読書家のバーナード嬢=町田さわ子を主人公にしたマンガ」を書いてらっしゃいます。その漫画もおもしろそうです。

 この『BRUTUS』では、施川さんが「読書家風の振る舞い方」を伝授してくれます。

読書について

読書って時間もかかるし娯楽としては効率が悪いじゃないですか。でも、賢そうに見えるし、できれば読書家と思われたい。映画とかについて語るときにも、引用されている小説などを引き合いに出したいですし。

 「読書家と思われたいけど、読んでない、でも、読書家と思われたい」ふむふむ。

 すごくわかります。難しい本、ありますよね。少しかじったけど難しくて途中で挫折した本、山ほどあります。わたしは社会学系の本がだめです。何度読んでも意味がわかりません。

未読の本や作者すら知ってる雰囲気を出すためには 

 施川さんは、ご自身と難解本の代表格「ドフトエフスキー」との関係についてこう言ってます。

ドフトエフスキーは読了したものも途中でやめた作品もあって、諸々ひっくるめて読破した雰囲気を出しています

読破した雰囲気を出す、とのことです。どうやって出しているのでしょうか。 

 僕は読んだ本の内容を忘れがちなんですが、忘れることで未読と読了の境界をぼやけさせている気がします。だから、「昔読んだけど内容思い出せないな‥」っていうのも、嘘とも言い切れないんです。流行本も読みます。エンタメもラノベも区別無く読んでる方が自然体の本読みっぽく見えるんじゃないでしょうか。

「昔読んだけど内容思い出せないな…」すごく正直です。では、冒頭の「トマス・ピンチョン読んだことある?」と聞かれたらなんて答えるの? 

読書家風を気取る最終奥義

  施川さんはこう言うとのことです。

「ピンチョン?一度挑戦したけど、挫折したな」

これくらいが丁度いいんだそうです。逆に無理して読んで語っちゃう方が、「読書家でありたい」っていう必死感が出ちゃうとのこと。「一度手に取った」というアリバイさえあれば十分で、背伸びせずリアリティある振る舞いこそが読書家ぶる時に一番大切だと言います。なるほど、 これからはこう言いましょう。

 冒頭で触れた「トマス・ピンチョンって読んだことある?」とは、施川さんの漫画に出てくるセリフです。こう聞かれた主人公の町田さわ子は「ピンチョン?一度挑戦したけど、挫折したな」と答えています。

 ちなみにトマス・ピンチョンとは‥。Wikipediaで調べてみたところ…

トマス・ラッグルス・ピンチョンは、アメリカの小説家。1937年生まれ。現代のアメリカ文学を代表する小説家のひとりであり、1990代以降定期的にノーベル文学賞候補に挙げられている。公の場に姿を見せない覆面作家で、公式なインタビューはおこなわず、顔写真も学生時代と軍隊時代のものが2点発見されているのみである…

このネット社会で顔写真は2点のみ。ノーベル賞候補。すごっ。勉強になりました。難解な作品を書くことで有名で、ジャンルは幅広いとのことです。「一度挑戦したけど、挫折したな」と言った後、「何に挑戦したのか」と、つっこまれたときのためにその著書を覚えておきましょう。『重力の虹』(1973)ですって。日本にも二度来たことがあるのだそうです。トマス・ピンチョンについて知っている方、いろいろ教えて下さい。 

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