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「共布」が読めない 

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『月の満ち欠け』の1ページ目   

 第157回直木賞受賞作『月の満ち欠け』の1ページ目にこんな文章があります。

白髪まじりの男が、会社の創立記念パーティーなど特別な日のための、取っておきの背広を普段着のように着こなして、ゆったり腕時計に目をやっている。

 「背広」、そういえば最近「背広」って聞かない。「背広」ではなく「スーツ」を使います。「背広」と「スーツ」、この二つの言葉の意味を調べてみました。岩波書店の『広辞苑第四版』です。

「背広」は、

上着・チョッキ・ズボンの三つ揃いから成る紳士服。また、その上着。チョッキを略す場合もある。

チョッキ?この辞書古くない?と見たら1991年でした。今から27年前。四半世紀前でした。このチョッキはおいといて…「スーツ」を調べてみます。

「スーツ」は、

共布でできた衣服の上下一揃。

共布?調べてみました。同じ広辞苑で。「きょうぬの」なし。読み方違うのかと思い、次は「きょうふ」で調べました。なし。Googleで調べました。そしたら、これ「ともぬの」「ともぎれ」と読むらしいです。

 広辞苑に「ともぬの」なし。「ともぎれ」ありました!。

「共布」(ともぎれ)は、

同一の切地(きれじ)。

「切地」って何?。話が一向にすすまないので、この展開はもうこのあたりでやめます。

 わたしが何を言いたかったのかというと、「背広」が「スーツ」に変わったように、昔使っていた言葉が、いつの間にか別の言葉に変わっている、そういう言葉をいくつか思いついたよ、ということです。

 例えば、「えもんかけ」「ひざがぬける」「チョッキ」「ちり紙」

などです。

 でも、こんなことより、「共布」を「ともぬの」「ともぎれ」と読むことがわかったことの方が役に立ちました。よって、今日の記事の題も「昭和を思い出す言葉」から「共布が読めない」に変えました(苦笑)。