読書生活 

本や新聞を読んでいます

読書の意義は悩み苦しむ心を和らげるため 

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図々しく生きていく

 8月14日(月)朝日の朝刊です。「Voice声欄」に高校生の投稿がありました。

 見出しは、

夏目先生 私も「牛」で行きます 高校生 東京都15歳 

 です。この子、とてもさわやかです。

 書き出しはこんな感じです。

 夏目漱石先生。初めてお手紙差し上げます。先生が亡くなってから、100年と少し経ちました。しかし、先生の書かれた本は今も読み継がれ、熱心なファンがたくさんいらっしゃいます。

 そして、

 何年もの時が過ぎても、人の心に残り続けるのは本当にすごいことだと思います。もちろん作品がすばらしいからですが、先生のお人柄も魅力的なのだと思います。

 漱石先生、褒められてますよ。

 繊細だったり、癇癪持ちだったり、おちゃめだったり。面倒くさかったり、面倒見が良かったり。そんな先生だから、少し変わったお弟子さんたちに愛されたのでしょう。

 たくさんの漱石作品を読んだうえでのことです。きっとわたしより読んでます。

 私は最近、つらいことが多々あり、落ち込んでいます。なんだかもう、本当に死んでしまいたくなるほどに。しかし、先生が門下生の芥川龍之介と久米正雄にあてた手紙の、「しかしむやみにあせってはいけません。ただ牛のように図々しく進んで行くのが大事です」という一文でふんわりと心が軽くなりました。

 何があったの?大丈夫?

 私はきっと偉くなんてなれないけど、それでも、ゆっくり、図々しく頑張っていこうと思います。

 と締めくくっています。

読書は悩む心を和らげる 

 読書の意義の一つに、「悩み苦しんでいる人を楽にする」をあげます。わたしたちのまわりには解決方法のない悩みがごろごろしています。「恋愛」「人間関係」「嫉妬」「成功や失敗」「出世」‥社会で生きている以上、これらの問題はさけようと思ってもさけられません。悩み始めたら、何をしていてもそのことが頭を離れない。それこそ寝るときも食べてるときも。寝られないし食らべれないし。まわりの人が普通に生きているのを見て、こんなに苦しんでいるのはわたしだけ?と思うと苦しみは倍増します。

 ところが‥。本を読めば、そこにはわたしと同じ悩みで苦しんでいる人がいるじゃありませんか。その本には解決策などのってないけれど、「この悩みで苦しんでいるのはわたしだけじゃない」と思えることでずいぶん救われます。一人だけ貧乏だったら嫌だけど、みんなが貧乏だったら「まあ、いっか」と思えるでしょ。

 この高校生は、夏目漱石の手紙を読んで心が軽くなった、と書いていますが、日頃から漱石の作品をいくつも読んでいるのでしょう。そうじゃなかったら、その手紙にたどりつくことはありません。また、「繊細だったり、癇癪持ちだったり、おちゃめだったり。面倒くさかったり、面倒見が良かったり」という部分にも、漱石作品をかなり読み込んでいることがわかります。

 漱石作品には、恋愛を扱ったものが多くあります。恋愛は人生の大きなテーマであり、誰もが悩み苦しんできたテーマです。大人もそうです。え?この高校生が悩んでいるのは恋愛じゃない?

 この投稿を読んで、とても共感しうれしく思いました。この高校生の話を聞きたい、と思いました。きっと熱く語ってくれるんだろうなあ。

 芥川風に言うと‥

 私はこの投稿を読み、しばしの間、いいようのない疲労と倦怠と、そして又不可解な、下等な、退屈な人生を僅かに忘れることができた。

というような感じです。ちょっとかっこつけてみました。

 そうだ、「文豪がカップ焼きそばを作ったら」っていう本が売れていると聞きました。くやしいなあ、ああいうアイデアが降ってきてたら、と思います。くそう!

 この投稿に、「死にたくなることがありました」と書いてあります。なんてこと、しっかりご飯を食べて、顔を上げて。「死にたい」と思っている人もあなただけじゃないし、「死にたい」と思っている人の苦悩を扱った小説もたくさんありますよ。ご存じだとは思いますが、漱石にも芥川にも太宰にも。 

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