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こころの病 この5つの症状が出てきたらプチ休み。 『「こころ」はだれが壊すのか』滝川一廣

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 病んできたなと思っても、なかなか自分では休めないものです。 

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 まわりが気づいて、出社を止めるのも一つの手です。 

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 少し調子がおかしいな、ということはあるのですが、これ、なかなか他人には説明しづらいです。この本ではその「少し」をこのように表現しています。

 自動車に例えた場合、エンジンが大きな故障をした場合には「動かない」という単純明快なかたちで症状がわかります。ところが、エンジンが微妙に調子が悪いといった軽微な故障のときは、動いたり動かなかったり、走るけれどもガタついたり、滑らかに走ったかと思えば急にエンストしたり、症状のあらわれ方が気まぐれで不安定で多彩です。同じ理屈で、こころの病で何らかの異変が起きているとすれば、それは軽微でデリケートな症状となってあらわれます。

 ふだんから、「明日は明日の風が吹く」「なるようになるさ」でやれたらいいのですけど、なかなかそうはいきません。

 この、軽微でデリケートな自覚症状として5つあげています。

①ベッドに入るとすぐ寝てしまう

 わたしなんか、薬がないと眠れないので羨ましいかぎりですが、のび太以外には、あまりそういう人はいないようです。

②頭痛、下痢、微熱

 これらは、自律神経系の乱れによる身体の不調和のサインだそうです。微妙な乱れがこれらの状態を引き起こします。これを、ほっておくとこうなると書いてあります。

③不眠

 ①ではぐっすり眠れていたのに。ここでしっかり休んでしまえば、引き返すことができるようです。眠りはこころを守る最後の防波堤とのこと。不眠が訪れたら赤信号だと書いてあります。

④頭が冴えてくる

 不眠のとき、妙に頭が冴える感じになることがありませんか。それがさらに鋭くなったものだそうです。

 眠り足りたあとの頭のおだやかな清明さとは違って、どこが不穏な冴えです。頭はふらふらしているのに、なぜか遠くのほうにアンテナが伸びて、微かな救急車の音とか、どこか遠くのだれかの咳払いとか、そういう音が過敏にキャッチされます。

 なるほど。なんとなくわかります。そして、ここをほっておくと…

⑤「偶然」が消える

 これは、そっくり引用します。

 たとえば、どうしても遅刻できないのに遅くなって焦りに焦って車を急がしているとき、そういうことにかぎって赤信号につかまる、そういう経験はありませんか?。実際には偶然赤にぶつかっているだけなのに、ゆとりなく先を急ぐこころの傾きが、そんな感覚を生みます。「ことごとく赤ばかりになる」とは言ってみれば軽い妄想です。

 たとえば、話をしていて誰かが咳をしたときに、ああ、お前の話はつまらないからさっさと終われというサインにちがいない、というようにです。切迫した意識と知覚過敏のなかで偶発的なささいな事象が鋭敏に拾い上げられ、それに振り回されてしまうようになります。

 頭は静かに冴えわたっているのではなく、なにかがひしめきあっているような騒がしさにみたされていきます。

 ありますね。こういうこと。ここまできたら、さぼるといいらしいです。

 安らかな環境のなかで、静かにゆっくりと休みましょう。濁った水は下手にかき混ぜたり揺らしたりせず、そっとしておくうちにしだいに濁りが沈んで澄んでゆく、そういう感じです。

 こういう自覚症状が少しでも出たら、プチ休みをもらいましょう。適度なさぼりです。例えば「午後だけ休みを取る」とか「出張や営業の際に直帰する」とかです。まだ明るいうちに、買い物をしたり、家でシャワーを浴びたりするだけでずいぶん変わります。こんな人ばかりだったら会社はつぶれると思いますか?大丈夫です。つぶれませんよ。あなた一人がさぼっても、悲しいくらいになんの影響もないのが世の中ってものです。