読書生活 

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『友達以上不倫未満』ってなんなんだ  恋に憧れるお母さんへ 『友達以上不倫未満』秋山謙一郎

 浮気でなく本気、しかし決して男女の関係は持たない−そんな大人のプラトニック・ラブな紺外関係「背感ド・パートナー〉の実態を徹底取材。数々の赤裸々なケースが、男女間の愛と嫉妬の原理をもあぶりだす問題作。

 だそうです。『友達以上不倫未満』秋山謙一郎さんの書。
 「取らない、揉めない、でも離れない――」浮気でなく本気、しかし決して男女の関係は持たない。そんな 大人のプラトニック・ラブ な婚外関係、そういう方々を徹底的に取材してまとめたのが本書です。
 結婚した人以外の方の面影を胸に宿すってところでしょう。不倫に走ってしまう気持ちもわかります。ただ、本書に出てくる人たちは違います。

 「決して男女の関係は持たないで」これが不倫との境界線なのですが、その一線は超えることはないとのこと。それって友達とどう違うのでしょう?読み進めるうちに、うっすら透けて見えました。だんだんわかってきましたよ。
 ようは、自分の今の価値を配偶者が認めてくれない、もしくはもっと認められたい、いや、異性として見られたい!そういうことです。たぶん。いや、きっと。

 自分の人生これで終わりなんて嫌だ。配偶者も子どももいるけれど何か物足りない。その物足りなさというか、虚しさはわかります。でも、それを恋愛(疑似恋愛といったところでしょうか)で埋めようとするところがおかしいのです。

 こういうことをしようとなさっている家庭もちの方々、よくお聞きください。自分の人生に虚しさを感じ、その心の隙間を軽い恋愛で埋めようとなさっているあなたです。恋愛したことないんですか?今の奥さんや旦那さんとは恋愛しないで結婚したんですか?恋愛が人生を変えるなんていう中学生みたいな妄想を、いまだに持っているのですか?休日におしゃれして食事や映画に出かけ、日帰り旅行する程度の相手を欲しているんですよね。そんなことを考えている人、すぐにもってかれますよ。え?何をもってかれるかって?心をですよ。

 恋愛とはもっと自我に食い込む戦いです。欲望やエゴイズムむき出しの、食ったり食われたりの関係です。どちらかが食われるわけです。そして、食われるのはいい年して恋愛したいと思っているあなたなんです。食われたらどうなるかわかりますか?向こうはそれこそあなたのことなど何も考えずに、友達だと思って過ごすでしょう。でもね、あなたは違います。子どもとご飯を食べているときも、ご主人に抱かれているときも、あなたの頭の中にはつねにその人がいます。ラインが既読にならないと、そして返信が返ってこないといてもたってもいられません。夜眠れなくなり、ご主人やお子さんが目に入らなくなり、その男に泣きつくことになるでしょう。

 岡本太郎がこんなこと言ってます。「いつでも愛はどちらかが深く切ない」。その通りです。そんな食ったり食われたりの関係を、今になって味わいたいのですか?

 どうしてもそういう関係をもちたいというのなら、あなたが女性なら簡単です。本当に簡単。自分から動き出せばいいのです。断られてもめげずに次、また次と声をかければ出会えます。10人くらいを目安に声をかけてみてください。お付き合いしたければ(お付き合いじゃなかったですね)まめでなくては。男はちょろいですよ。未婚じゃなくてもいいんですよね。かえって既婚男性の方がナンバー2以下でいられて安心です。それに、既婚男性なら、あなたの見た目とは釣り合わない男をキープすることだって夢ではありません。恋に恋する年齢はとっくに過ぎているのだから、妄想に浸っているヒマがあったら、行動に移すことですね。

 虚しさというより「さびしさ」でしょう。そのさびしさは、誰の胸の中にもきっとあります。私にもあなたにもあなたのご主人にも、あなたのお子さんにも。そこに思いを馳せ、ご家族との日々を磨き上げる生き方を選んでいる人の方が、一瞬の恋に浮かれている人(恋にあこがれているでも可)よりも、よほど魅力的ですし、刺激的ですし、エロティックです。エロティック、これ、最大のほめ言葉です。

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