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ジェノサイドの感想

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いやー、凄い、壮大なスケール

 あなたが、アメリカの大統領だったとします。

もしも、地球にUFOがあらわれたらどうしますか?そのUFOが地球を攻撃し始めたらどうしますか?

 

  アインシュタインの答えはこうです。

「決して攻撃をしてはならない。人類を凌ぐ知的生命体に戦争を挑んでも勝ち目はない」

そして、本書に出てくるハイズマンは、こう言います。

「人類と超人類、彼我の力関係は、人間と神の関係に等しい。こちらが攻撃を選べば向こうも攻撃を仕掛けてくる。待っているのは破滅しかない。しかし、協調を申し出れば許される。支配と服従の関係だけはかわらないがね。我々に勝ち目はなく、ひれ伏すしか方法はないというわけさ」

 

なるほど。そりゃそうですね。

チンパンジーが人間を攻撃してきたら、人間はチンパンジーに攻撃を仕掛けます。

そして、私たち人類はチンパンジーに負けるとはちらとも思っていません。

チンパンジーが本気で人類に勝てると思っていたら、逆に驚きです。

 

次の質問です。

あなたの子どもが、とても人類に見えない異様な外見をしていたらどうしますか?

 

進化は緩やかではなく突然やってくるそうです。自分の子どもが超人類だったとしたら…。

 

この本、おもしろいです。

細かなリアリティーが積み重なった次から次へと展開する内容に、上下巻合わせて800ページがあっという間に終わりました。

専門的な単語も多く出てきますが、予備知識なしでも十分楽しめます。

本作品の特徴は、エンタメでありながら私たちに社会問題を示唆してくれることです。人種差別や難民問題、アフリカへの支援体制、国家と国民との関係性…。

 

国家は時として、人を数でとらえがちです。

例えば本作のホワイトハウス

百万人の命を救うには、数十人の犠牲はやむなしというように。

一人一人に人生があることを私たちに想起させ、個々の人生を大切にする、という作品からのメッセージを感じました。

みんながよりよき世界で生きようとするには、そこが出発点であるべきだと私は思います。