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どこに点をうてばいいの?

いつも文章を書くとき悩みます。どこに点をうったらいいのかな、と。うまい方法を調べてみましたが、決定打にかけます。 近現代文学専攻の石原さんは、 点は文節ごとにうつものではなく、意味のまとまりごとにうつものだ。 と言います(『大学生のための論文…

「君が代」が国歌になるまで 

内田樹さんの本で、このような記述を見ました(『日本辺境論』)。 国家は儀礼上必要欠くべからざるものです。「君が代」の歌詞も古歌のうちからなかなかよいものを選択したと思っています。旋律についてはどうしてこんな旋律になったのか経緯を教えてもらえ…

三島由紀夫の自決について、司馬遼太郎が思ったこと

司馬遼太郎(1923 - 1996)と三島由紀夫(1925 - 1970)、ともに日本を代表する作家です。司馬は多くの歴史小説を通じて「国民作家」と言われるまでになった大作家であり、三島由紀夫もノーベル文学賞候補にもなった作家であり思想家です。 同年代を生きた作…

誰でも書ける!読書感想文の書き方

読書感想文が嫌いでした。本を読むのは好きなので、夏休みに入る前には毎年読み終わっていたのですが、夏休み最終日になっても、原稿用紙は白いまま。毎年でした。 あれから30年たちましたが、世の中には読書感想文という悪習がいまだに残っていて、私の息…

「友達以上不倫未満」ってなんなんだ  恋に憧れるお母さんへ

浮気でなく本気、しかし決して男女の関係は持たない−そんな大人のプラトニック・ラブな紺外関係「背感ド・パートナー〉の実態を徹底取材。数々の赤裸々なケースが、男女間の愛と嫉妬の原理をもあぶりだす問題作。 だそうです。「友達以上不倫未満」秋山謙一…

「思う」について思うこと 上手な文章の書き方

文末を「思う」で締めるのはよくないと聞きます。「思う」は腰の引けた無責任な表現だと言われます。「です」や「ます」を使うようにハウツー本には書いてあります。 でも、自分の考えを常に「です」や「ます」、さらには「だ」などというような断定の文末で…

私の「せっかち」は遺伝でした。年を取れば取るほど、距離を置いているにもかかわらず親に似てくる。 

昔からせっかちで、人を待つのも待たせるのも嫌いです。私の周りにはのんびり屋さんが多く、いらいらすることばかりです。特に妻はのんびりでマイペース。彼女と結婚して15年以上たちますが、彼女を待っている時間の総量は凝縮すると私の人生の中の2年く…

仕事に行きたくないという方へ

会議で競争心まる出しの同僚に年若の前で反論される。きれどころのわからない上司の逆鱗に触れ、大勢の前で怒鳴られる。結論を常に先送りにする、あなたはほんとにその気があるの?と思わずにはいられない取引先。入社以降一切笑顔を見せない向かいの席の新…

こう書けば、少しは上手に書評が書けるようになるかも

「読書生活」などというブログを書いているくせに、書評が上手に書けません。「書いてあることを自分のフィルターを通して語る」これがよい書評だと思って書いていました。この「自分のフィルター」というのが個性の出しどころ、と思って書いているのですが…

新右衛門さんはもういないのか?

明治政府は、10年間という短期間でヨーロッパの文明を日本に無理矢理移植しました。廃藩置県、学制、徴兵令…。その中の一つに、四民平等がありました。武士も町民も農民もなし、みんな同じ、というアレです。今まで限られた人間にしか許されなかった姓(苗…

立ち上がらければいけない時は、立ち上がらなければいけません

私はそんなに怒りっぽい方ではありませんが、人間ですからたまにはドカンとしたくなる時もあります。でも、いい年したおじさんや老人が激高する姿は、見ていて気持ちのよいものではありません。 『「怒り」を消す』という題につられて、備瀬哲弘さんの『精神…

無人島から戻ってきたら、妻が他の男と結婚していた。

江戸時代、土佐を出た船が漂流し、とある島にたどり着きます。その島の名は鳥島。東京から600キロ離れた無人島です。船は大破し脱出できず、見渡す限り青い海。船は一艘も見えません。仲間は3人。 アホウドリが主食となりました。羽を広げると2mにもなる大…

今の日本は民主主義の成熟度が試されている 司馬遼太郎と三島由紀夫が1960年代の学生運動を見て感じたこと 

本を読んでいると、「あれ、これどこかで読んだことあるな」と思うことがよくあります。記憶をたどりつつ本棚をあさると、それは大抵同じ作家の場合が多いです。まれに、同じことを別の作家さんが書いていることがあります。そういう時、井戸を掘っていたら…

学生時代に読んでおけば今頃違った人生を歩んでいたかもしれない 「大学生の論文執筆法」石原千秋

文章の書き方のハウツー本かと思って読んでみたのですが、癖が強い(笑)!。大学教授である石原さんが、目の前を通り過ぎていった多くの学生と、彼ら彼女らが石原さんに提出したレポートへの憤りをもとに、文章の書き方を微細かつ具体的かつ愛情たっぷりに…

整形手術マニュアル  

百田尚樹さんの「モンスター」という本を読んで以来、整形手術について興味をもっていました。そこで、整形手術のマニュアルを作成するつもりで「モンスター」を徹底的に微細に注目しながらもう一度読んでみました。 1:手術前の顔 3:カウンセリング 4:…

剣の達人 「たそがれ清兵衛」 藤沢周平

「たそがれ」とか「うらなり」とか「だんまり」とかあだ名される冴えない男が主役。強さと情けを備えた魅力的な男であるギャップが格好いいですね。 どの短編集も、主人公の周りの人間の出世欲が凄い。これで対立軸がはっきりして、主人公のさえなさ加減が浮…

読書のすすめ 未来形の読書術「石原千秋」

どうして読書をした方がいいの? 先月だったか、「大学生の読書離れが進む」というような記事がありました。 記事によると、 1日の読書時間が「ゼロ」と回答したのは49・1%で、現在の方法で調査を始めた2004年以降、最も高かった。平均時間も24・…

美の最終形態 「モンスター」百田尚樹

田舎町でレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに酷かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。そ…

猿は言葉を話せるのか 「言語の脳科学」酒井邦嘉

しつけられた犬は、飼い主が呼べば飼い主のもとに戻ってきます。昔、私が実家で飼っていた猫は、餌をあげる私の母以外の人間が呼んでも全く無視でした。ボールを投げたら、口にくわえて取ってきてくれる犬もいます。このような犬や猫は、人間の言葉が理解で…

自殺をしてはいけない理由 「手紙」東野圭吾

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く……。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪…

戦争の傷跡 「ゼロの焦点」松本清張

縁談を受け、十歳年上の鵜原憲一と結婚した禎子。本店勤めの辞令が下りた夫は、新婚旅行から戻ってすぐに、引き継ぎのため、前任地の金沢へ旅立った。一週間の予定をすぎても戻らない夫を探しに、禎子は金沢へ足を向ける。北陸の灰色の空の下、行方を尋ね歩…

書評家ってどうしようもない 「夢を売る男」百田尚樹

輝かしい自分史を残したい団塊世代の男。スティーブジョブスに憧れるフリーター。自慢の教育論を発表したい主婦。本の出版を夢見る彼らに丸栄社の敏腕編集長・牛河原は「いつもの提案」を持ちかける。「現代では、夢を見るには金がいるんだ」。牛河原がそう…

桜 「家守綺譚」梨木香歩

桜の季節になりました 百年前、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今一つ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭付き家つき電灯つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である 不思議な世界が広がっています。とにかく美しい。私は…

人に心を開くとき 「北斗」石田衣良

これはおもしろい 先日、新作ではないのに本屋に平積みされていて驚きました。ドラマ化されるようです。地上波でないのが本当に残念です。帯に北斗役の子の写真が出ていました。額に傷があります。至高(父)からドライバーでやられました。 両親から激しい…

「さまよう刃」 東野圭吾

強姦 許せない犯罪 長峰の一人娘、絵摩(15)が行方不明となります。数日後、荒川で死体となって発見されます。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躙された末の遺棄でした。何者か(共犯者)から密告電話がかかってきます。 実行犯は二人、名…

トランプ大統領の怖さ 「障害と子どもたちの生きるかたち」 浜田寿美男

迫る全体主義 多様な文化が共生できる社会を 「多様な文化が共生できる社会をともに目ざそう」と呼びかける名著。 障害をありのままに受け入れ、障害を一つの生きるかたちと考え、一つの文化として捉えることはできないか、筆者の浜田さんは、私たちにそう投…

テロと特攻の違い 「永遠の0」百田尚樹

娘に会うまでは死ねない 「娘に会うまでは死ねない。妻との約束を守るために」 そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、一…

この世の地獄 「闇の子供たち」梁石日

この世の地獄がここにある ~貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。実父にわずか八歳で売春宿へ売り渡され、世界中の富裕層の性的玩具となり、涙すら枯れ果てていた~ タイやその周辺国における、幼児売春、…

完全数 「博士の愛した数式」小川洋子

完全数、なんて素敵な響き 「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた。記憶力を失った博士にとって、私は常に「新しい」家政婦。博士は「初対面」の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉…

民主主義 「社会を変えるには」小熊英二

声をあげることの大切さ 大震災後、首相官邸前で、国会議事堂前で、原子力発電所の前で、何十万人もの人たちが集まって、デモが行われました。アメリカでは、新大統領を批判するデモが行われているようです。たいていの人は、 「こんなことをしてもなにも変…

在日 「血と骨(下)」梁石日

在日を考える まさに血と骨。 周囲のすべてを破壊し、さらにそれを集めごりごりとすりつぶし飲み下し、 自らの血と骨にする金俊平。圧巻。 天才も好きだけど、こういうとんでもないのもいいですね。 とんでもない。この人。 そのあまりの狂気に引き込まれま…

圧倒的迫力  「血と骨(上)」梁石日(ヤンソギン)

はちゃめちゃな男 映画化されています。主役の金俊平役は北野武が演じています。 映画化の際に、金役を北野武が希望したとのことです。 この作品(映画も)に流れる緊張感、暴力性は、 「アウトレイジ」などの北野映画に通じるものがあります。 主人公は、大…

嫉妬とは何か 「赤めだか」立川談春

嫉妬とは何か 数年前、年末にビートたけしが立川談志役でドラマ化していました。 確か、主人公の談春役を、嵐の二宮君が演じていました。 とてもおもしろかったので、さっそく原作を取り寄せて読みました。 いくつかの名言がありますが、談志の語る「嫉妬」…

不倫とは 「夜明けの街で」東野圭吾

不倫する男 中年男が職場の派遣社員と不倫する。しかし、その派遣社員には殺人の容疑がかかっていることを知り…… ミステリー小説なのですが、不倫の描写に目がいってしまい、ミステリーが頭に入ってきません。 この中年男がアリバイ作りのために、友人に協力…

「悪人(下)」吉田修一 生きる 珠玉の名言集

やってやるぞ、と思わされる名言を集めてみました。 無理やり漢方薬の契約をさせられた房枝。その額263500円(涙)。 郵便局に連れて行かれて、怖くて声も出せなくて。 家に帰るとマスコミが家に大挙して押しかけて来る。 どうやら孫が殺人容疑で指名手配さ…

悪人(上) 誰が本当の悪人なのか…か

みんな、普通の人 土木作業員の「清水祐一」 祐一の祖母「房江」 生命保険会社の外交員「石橋佳乃」 石橋佳乃の父、田舎で床屋を営む「石橋佳男」 紳士服量販店に勤める「馬込光代」 努める有名な旅館の御曹司「増尾圭吾」 この6人が主な登場人物です。 増…

宗教と哲学の違い 

宗教は「信じる」哲学は「考える」 最近、有名人が、宗教団体へ出家するため芸能界を引退するとの報道がありました。 昔読んだ本を再読しました。これです。 この本によると、動物は、食欲や性欲を満たすためだけに生きているけど、人間は自我をもっているた…

ジェノサイドの感想

いやー、凄い、壮大なスケール あなたが、アメリカの大統領だったとします。 もしも、地球にUFOがあらわれたらどうしますか?そのUFOが地球を攻撃し始めたらどうしますか? アインシュタインの答えはこうです。 「決して攻撃をしてはならない。人類を…

ジェノサイド(下) 怒涛の後半、読まなきゃ損! 

つながり始める3つのストーリー 日本(コガケント)、ホワイトハウス、コンゴ共和国(イエーガー)、この3点の同時進行です。上巻の続きです。できれば、前日の上巻紹介からご覧いただけたらと思います。 日本 創薬作業中のケントに、見知らぬ女性から突然…

ジェノサイド(上) 極上のエンタメ作品

交錯する三つのストーリー この本の魅力を伝えられるかな。あまり突っ込まないで。大体こんな感じです。 アメリカ(ホワイトハウス)、コンゴ共和国、日本、この三か所で話が進みます。 ホワイトハウス 朝の定例会議に「ハイズマンレポート」という人類滅亡…

容疑者xの献身 衝撃的な結末

海より深く、空より高い、献身的な愛 まだ読んでいない人が羨ましいです。 子連れのシングルマザー(母:花岡靖子 娘:美里)が、働いているクラブで知りあった紳士的で裕福な男性(富樫)と結婚します。結婚して、すぐ富樫は仕事を首になります。実は富樫、…

ナミヤ雑貨店の奇跡 なんて素敵な話

美しい布 ~悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いながらも当時の…